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依存症の知識~回復に向けて

入院して3か月の院内プログラム(院内ミーティングへの参加やスタッフと車で自助会に行くこと)の中で、最後の1か月は退院に向けての準備として電車・バスを利用して各ミーティング会場へ行った。「アルコールについての知識・仲間の体験談」等を聞く・話す・見る中で最初は「こんなことをしてお酒が止まる訳がない」と人ごとみたいに聞いていた。
次第に、一日、一日経つごとに、依存症は回復はあるが完治はない、巻き込む病、生き方を変える、といったことが分かってくる。話しの中での共通点や先行く仲間の姿(笑顔)を見聞きしている内に「俺にでも出来るかも」と思うように(信じられるように)なってきて、退院半月前にホームグループ(自助会参加の基盤となる所属AAグループ)を決める。仲間が増え、ミーティングに行くのが楽しくなって、各会場へ足を運ぶ・・・
退院から一週間後仕事に復帰し、職場からミーティング会場へ毎日通っていたが、帰る途中「一杯くらいならもういいだろうか…」と自販機に立ち寄る日々が続く。あれだけ自分なりに取り組んで来たのに「やっぱりダメか…」と諦める事が多々あった。弱くなっている自分。「妻と子供」の顔が、言葉が浮かぶ。千葉・東京と仕事帰りの足を止めずに歩き続ける。お酒が完全に止まったのが1年過ぎてからだった。毎日お酒との葛藤はあったが、やっと回復の道へ進入する。
ソーバー(飲まずにしらふでいる状態)が続く中、家族の対応も少しずつ変化していくのが見えてくる。自分自身「奇跡」が起きたと思えた。数年経ち、お酒からの囚われが薄れてくる。このままいってほしいと願う毎日だった・・・

次回、回復途上~継続