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自分との闘い…始まる

苦しい、辛い、でも自分ではまだ大丈夫と思い飲み続けるが、すべてが悲鳴を上げている。
ある日の朝、朝早く自助会の女性仲間一人が来る。妻がお願いしたみたいだ。お酒に釣られて海の見える病院へ車で直行するも「話をされるが頭に入らない」状態。入院とのことだったらしいが、振り切ってその日は帰る。即お酒を飲んで「ダウン」し、安心して寝るが、翌日また朝早く来て板橋の病院へ連れていかれ、同じように入院せずに帰る。肉体的にも、精神的にも自分ではどうする事も出来ない状態ではあったが、お酒の力を借りてその場を乗り切っていたと思う。お酒を飲み、コントロールが出来ない中、数件の病院の門を叩いて話を聞いては、入院せず戻ることを繰り返した。
三か月経たないある日、妻の願いで「1回目の入院」。あの時の妻の顔は今でも忘れられない。しかし、入院日から10日ほどで「治った感」。止められるからと自分から強引に病院を飛び出す。決心して出るが二か月も続かないで2回目の入院。その時の妻の顔は「笑顔」。今度こそは止め続けてくれると信じていたに違いない。。。自分にはその様に見えたが、お酒はそうはさせてくれない。良い形で止まっていたがまた暴れだす。2,3か月後、自分にとっての底つきを味わう。3度目の入院の身支度をして、妻が留守の時一杯飲み干し覚悟を決めて精神病院へと向かった。自分を信じてアルコール病棟での入院生活が始まる・・・

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