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 夏の暑い日のバスケの練習後、冷たいビールを飲みにみんなで向かった居酒屋での話しです。
 暑い日に練習でたっぷり汗をかいた後です。冷たいビールが美味かったことこの上ありませんでした。バスケの話しやそれぞれの学校や恋愛の話し、夏の夜は楽しく過ぎていきました。
そんな時です。マスターから「カラオケ唄わないの?」
それまでは音楽の時間か当時の若い男子のほとんどが経験したであろうギターの弾き語り以外、歌を唄うことなどほとんどチャンスがなかった時代です。歌が歌える8トラックのカラオケは、若い酔っ払いたちにはとても素敵なアイテムでした。人前で歌うことの楽しさを満喫した私は、「また唄いたい=また飲みに行く」と結びついていったのです。今思えばこれがアルコール依存症への入り口だったかもしれません。

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