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 夜遅くまで飲んで帰って親に叱られている最中も、その翌日に飲みに行く段取りを考えているような私は、飲みに行く回数もドンドン増えていきました。最初はバスケの練習後に週1回行くのが楽しみだったのが、いつの間にやら週2~3回になり、年を越える頃には毎日居酒屋へ通うようになっていました。毎日明け方まで飲む生活は学生にとっては本末転倒であることも、夜の世界の楽しさに浮かれた私には気が付けませんでした。
 当然明け方まで飲んで帰る私がまともに学校へ通えるはずもなく、「ひと眠りしたら学校へ行くぞ!」と思って横になって、目が覚めると夕方になっていることが繰り返されるようになっていきました。その時思うのは「まっイイか!」です。そして「何とかなるさ!」です。
 しかし、世の中そうは甘くできていませんでした。何とかならなくなったのです。大学4年の後期になって、単位のとれていない科目が何科目もあることに気が付いたのです。当然出席日数が足りない科目もいくつかあり、各科目の先生に泣きついて補講授業に入れてもらい何とか卒業したのですが、その時頭に浮かんだのは「やっぱり何とかなったジャン!」でした。いかにもアル中の考えそうな言葉です。

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