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懲りない行動・・結果

1年も持たない2度目の逮捕、地獄へ転がり落ちて行く人生・・・「どうでもいい」との思いが脳裏をよぎる。
求刑、判決。前の執行猶予+実刑3年が言い渡される。初めての務めが始まるが不安だらけ。何とか無事に務め終えて社会に戻り、仕事に就き居宅を設けるが長続きせずまた薬・お酒に頼る日々が続く。
その結末は同じ事の繰り返し。「静岡」「長野」「府中」最後に北海道は「帯広」と4度の高い塀の施設(都合11年)でした。外に居る時間は一生懸命仕事をし、生活を立て直そうと頑張るが一人では思い通りには行かない。苛立ちからまた薬を使いお酒を煽る。過去の自助会の事を思い出し何度か会場の前迄行くが、変なプライドか中には入れない。行動できていない自分が嫌になる。最後の施設を出て向かった先は・・・
徒歩で雪の中帯広駅でロッカーに荷物を入れ、札幌へ。2月6日、雪まつりの初日だった。今でも忘れない雪の降る中冷たいビールを注ぐが、決して美味しいとは感じなかった。長期間の塀の中での生活で「お酒・たばこ」の味が恋しかったが、いざその場ではお酒の酔いは早いしたばこは気持ちが悪くなる。大変な思いをしながら新幹線で東京へ向かう青函トンネル(海底駅)を虚ろな目で眺めていた自分・・・開放感の裏には不安と恐れ(絶望感)で頭が一杯だった。後悔はするが反省は十分ではない自分がいた。
「これから先どうしよう?」

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