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やきもち

20歳前ぐらいに九州の小倉と言うところに行きました。
駅前より立ち飲み屋が沢山ある場所で驚くほどに女性も沢山飲んでいたと思います。
小倉は焼酎を飲む人が多かったです。当時の私は明るいうちから酒を飲むなんて信じられませんでした。
立ち飲み屋の横を通るたびに軽蔑したものです。そのころは水商売をして、結構な給料をもらっていました。
酒はそんなに飲まなかったですが、薬局で買える飲み薬を必要以上に飲んでいました。
住民票も移していなかったので人の保険証を使って病院に行き、自分の好きな薬を処方してもらい大量に飲んでラリッていました。
毎日着て行く洋服は、テキトーに買いまくって着るだけ着て捨てて洗濯はしません。どこに行くのもタクシーを使う毎日。お金はたまらないですし、払わなければならない支払いが出来ない。自転車操業でした。
だんだんに酒の量は増えていきます。
寝る前だけ飲む酒が、昼に出前を注文した時にビールも飲む。仕事に行く前に少し飲むから酔うまで飲む。
覚せい剤を使うようになると、薬の切れ目には酒の量は何倍も必要でした。
男性もとっかえひっかえです。本当に人を好きになることなどなかったと思います。
そんな中でも付き合っているうちは、やたらと嫉妬していました。
付き合った男性の中で熱帯魚を飼っている人がいました。私は酒を飲んで水槽を眺めているのが大好きでした。たまには文句を言いながらだったり、飲み過ぎて泣きながらだったりとか、、、
ある時、彼から「この下のほうにいるのがかわいいでしょ」と言われ、「うん本当だね。どこで買ったの?それとも誰かからもらったの?」と聞くと「前の彼女が買って来た」と聞きました。まぁ~感情がその言葉を聞いて噴火する気がしました。「何?このくそ魚がかわいい?前の女が置いてったぁ?」。男が出かけると私は焼酎で一番嫌いな匂いのきついやつを水槽にドボドボ入れたんです。
残酷ですよね。酒が入ると何をするかわからない状態に簡単になってしまうんです。
あんなに癒されていたのに、、、ひどいことをしたと思います。
しばらくして水が濁って来たときに「なんかおかしいなぁ~」と彼が言うと、「きっと水がよくなかったんだよ」とシラ~と言い切っていました。やきもちからの狂った自分がありました。
過去のひどさはとんでもなかったです。

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