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仕事・仲間~二足の草鞋

午前中の職場を退職してマックでのフルタイム勤務が始まる。戸惑いを感じながら初日の業務に就くが何が何だか手に付かないスタートだった。いざ仕事となると普段とは気持ちの持ち方が違うと感じた初日だった。行政・医療・会計事務所・ボランティア支援者等の対応、また支援者からの献品の整理、仲間達との関わり等「自分は出来るのかな?」と考えた事も多々あったが寮長・シスター・同僚・仲間・支援者の助け(支え)のお陰で続けて行かれる力を貰った。月日が経つに連れホーム内で仲間同士でのトラブル・飲酒者・外部での事故等沢山の体験の中、自分の中で一時的に「鬼」になっていた自分がいた。
仲間も自分と同じ病を持っている。と思った時「今日一日で行こう・受け入れよう」という様な言葉を言い続けてきたと思う。その時自分で思ったのは「原点を忘れない」事!!この事は生涯自分にとって忘れてはいけないと胸の内に収め続けて行こうと思った。
自分の入所時とは違って現入所者は所内・外でのトラブル・飲酒当ほとんどなく真剣にプログラムに取り組む姿勢が見える。勤務し始めて1年・2年、3年と経って行くにつれ業務・仲間達との「距離感」も少しずつ取れるようになって来た。「同じ病を持つ同士・考え方・行動」も同じ、スタッフとして話は最後迄しっかりと聞く、それに対して答えられる事ははっきりと即答する事を自分の中で決めてやって来たと思う。業務について12年半経つ中で色々な出来事があったがその分力にもなり勉強にもなった。

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